色づいたイチョウを撮りに鏡川沿いを自転車でさまよったのはもう一月以上も前のこと。 これを書いているのが年が明けた2009年1月1日で、もう書くのやめようかと思ったけど 「日々」で進捗がどうのこうのと云ってしまったのでひっこめるわけにもいかないのだ。 しっかし、前日の記憶も怪しくなってきたのにそんな前の事かけるんだろか?
2008年11月30日、天気は晴れ。出発したのは午後だったような、。
休日の鏡川沿いジョグコースのそばに、気になる三本イチョウがあって、 そこだけ金色に輝いているところに出会ったことがある。 まるでランタンのマントルが発光しているような輝きだった。 記憶に残るその輝きを写真に撮りたくて 「今日も会えるといいな...」と、その場所へ。
しかしどうもこの日は時期と時刻が会わなかったようでありました。 そこにいけば間違いなくある三本のイチョウなんだけど、あの輝きはやはりほんの一瞬だったのかも しれません。
さてさて、でもぶらっとチャリンコ漕いで戻ってくれば、ひょっとしてまたあの光線具合に 遭遇できるかもしれないと期待を残し川沿いの道を上流へ向かう事にした。
お天気もいいし、なんせ通勤用に買った新車のクロスバイクがすいすいと調子良くて 漕いでると気持いいし。
そのままジョグコースの右岸を漕いで行川(なめがわ)入口の大河内(おおがち)橋へ、 左岸に渡ろうか?と5秒考えたけどやめて直進。 この先は長い長い登り坂とわかっていたのだけど、自慢の新車がどこまでやってくれるか 楽しみだったし。
7段ギアの一番軽いギアにきりかえて暗い植林の中のアスファルト道を辛抱して漕ぐこと数分、 植林の切れ目から、 対岸の斜面にひときわ黄色く輝く三角形を発見!
あの斜面はこの道の先にあるのだ、まだまだ辛い登りは続くがもう一踏ん張りしてみよう。
ゆらゆらと漕いでそのイチョウの元に辿り着きました。 汗が気持良く引いていきました。
ここは高知市針原という所らしい。海抜200メートルは越えているんではないかと、。
ガードレール脇に止めた自転車のスタンドを立てて、 あっちへ行ったりこっちへ来たりしながら、まばゆい黄金色の葉っぱを撮影。 一通りデジカメで撮った後、 昔むかし山のお伴にと買った中判レンジファインダーカメラ (何の事か分からない人はスルーしてね^^;)をザックに偲ばせてきたので、 がさごそと取り出してパチリ。 ピントはおろか、露出もすべて手動式のため、必然的に「じっくり」撮ることになる。 普段せかせかしすぎの自分自身を顧みる事になってちょうどいいのだ。
で、その昔むかしのカメラで撮った写真は?というと、これがまだフィルムがカメラに残っていて (この段落書いているのは、2009年2月15日) ここに出てるのは全部デジカメ画像なわけだけども、まあそのうちね。(^^)
さて、大きなイチョウにも会えたし、汗もかいてくたびれたから帰ろうかなとも思ったけど 道はまだ登っている。 陽はまだ高いし、目の前に登り道があっては登らず帰るわけにもいかないのだった。
ペットボトルの水をごくりと飲んで登り坂出発。
喘ぎつつ坂を登る事5分。道はややフラットになり、 「ここが峠か?」と思わせるような左カーブを過ぎるとまた登り。 「んー、だまされたかぁ」とつぶやきつつ更に登る。 大イチョウの場所から約15分でやっと本当の峠に到着。
峠からは何やら分かれ道があるのでそちらの方に向かうと、 針原地区の集落へ向かう道だった。
反対側を振り返るときれいな大根の葉っぱ。 ここの大根たちはしあわせそうだった。
再び峠に戻ってしばし思考。 「このまま先へ下ってぐるっと旧鏡村ラウンドトリップするか、それとも引き返すか?」 結論出ず、少し先へ下ってみた。 見晴らしのいい場所があった。
斜面の畑では野菜の収穫中のようす。キャベツかなあ、。と思う。
少し陽が西に傾いてきたようだ。直進すると薄暗くなってからの帰宅になりそうな気配のため 引き返す事に決定。 さっきの峠まで、また少し登り返して一気に下った。
峠からジョギングコース分岐の大河内(おおがち)橋まではペダルを漕ぐ事なく、 登りの労苦がウソのようにわずかな時間で到着。 鏡川は午後の陽射しを浴びて輝いていた。
そして、空の雲はあいかわらず、眠そうな目でこっちを見ているようだった。