さくら 2011年の桜の咲く頃、天気の良い休日と自分の都合とが なかなか合わなかった。 満開を過ぎ、散り始める頃になったけれど 妻と二人でゆっくり自宅から歩いて浄水場の桜を見に行った。 登り坂の途中から振り返ると、桜の向こうに ぼくたちの暮らすまちが見えた。 ぼくは震災に遭った人たちが、ふるさとを見たときの気持ちを思った。 大切でとても愛しいふるさと。 かけがえのないたくさんのもの。 こんなときでも時間だけは規則正しく過ぎていく。 季節も同じく巡ってくる。 今は祈ろう。 それしかできないけど。 やわらかな日差しの中、 春風に翻る花びらがとても印象的だった。 写真 : 高知県高知市 2011年4月10日(日) |